ジョブ型、メンバーシップ型についてわかりやすく、かつとても明快に書かれています。
各型は人事制度というより企業体制、あるいは日本経済の仕組みのひとつだといっても言い過ぎでないかもしれません。
経営に携わるマネジメント層、HR担当者、また昨今のジョブ型・メンバーシップ型を語るひとには特におすすめです。
もちろん各論以外にも、雇用全般についてていねいに説明されています。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
日本の雇用と労働法 新書 – 2011/9/1
濱口 桂一郎
(著)
日本型雇用の特徴や、労働法制とその運用の実態、労使関係や非正規労働者の問題など、人事・労務関連を中心に、働くすべての人が知っておきたい知識を解説。過去の経緯、実態、これからの課題をバランスよく説明。
- ISBN-104532112486
- ISBN-13978-4532112486
- 版New
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2011/9/1
- 言語日本語
- 寸法10.6 x 1.1 x 17.1 cm
- 本の長さ241ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2011/9/1)
- 発売日 : 2011/9/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 241ページ
- ISBN-10 : 4532112486
- ISBN-13 : 978-4532112486
- 寸法 : 10.6 x 1.1 x 17.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 263,359位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 20,452位新書
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の雇用について、「そう考えればよかったのか!」と説得力のある説明と論理で楽しく読めました。
2012年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どうやら著者がAmazonレビューをヲチしているようなので、まずreservationから一つ。えー、わたくしはこの本が扱う分野について正当な評価を下すための知識や訓練を欠いておりますので、安易に五つ星にすることは避けようと思います。
さて、「新しい労働社会」では国際的な視点から日本の労働社会の特殊性と将来への提案を論じた著者、今回は座標軸を90度回して、でき上がったのは教科書でありながら一種の歴史ものとしても楽しめる一冊となりました。
日本の労働の特徴は「メンバーシップ型」(就業=特定の企業の一員になることであって、ある業務を行うことではない)であることにあり、欧米の「ジョブ型」(特定の業務を行うために、たまたまある企業に雇われる)とはそのありかたが異なっているのだ、という点では「新しい労働社会」と軌を一にしています。ところが面白いことに、日本においても法律的には「ジョブ型」の構成になっているというのです。我が国は呆もとい法治国家ですので、これは矛盾を孕んでいます。
この本で著者は、歴史的な過程を追って、メンバーシップ型就労とジョブ型法制度との擦り合わせがどのように起こったかをダイナミックに論述していきます。簡単にいえば、メンバーシップ型の労働を支持する/前提とした判例の積み重ねによって、それが実装されているということのようです。これを「現実に合わせた法の解釈」と思うか「裁判所による法を曲げた現状追認」と思うかまでは著者は語っていません(行間には何かが沁み出していますが…) このあたり、法律に詳しい方なら、もっと面白く読めるのでしょう。
「新しい労働社会」にもあり、興味深かったのは、第二次大戦の挙国一致体制が日本の労働社会に今なお大きな影響を与えているという点です。戦時体制の下、労働社会が一瞬フラット化し、それが敗戦後の労働運動のモデルとなったというのはなかなか皮肉ではありませんか。
(* この本、教養課程の教科書なのだそうです。うちの業界にもこういう教科書があればなあ、と思ったのは内緒です *)
さて、「新しい労働社会」では国際的な視点から日本の労働社会の特殊性と将来への提案を論じた著者、今回は座標軸を90度回して、でき上がったのは教科書でありながら一種の歴史ものとしても楽しめる一冊となりました。
日本の労働の特徴は「メンバーシップ型」(就業=特定の企業の一員になることであって、ある業務を行うことではない)であることにあり、欧米の「ジョブ型」(特定の業務を行うために、たまたまある企業に雇われる)とはそのありかたが異なっているのだ、という点では「新しい労働社会」と軌を一にしています。ところが面白いことに、日本においても法律的には「ジョブ型」の構成になっているというのです。我が国は呆もとい法治国家ですので、これは矛盾を孕んでいます。
この本で著者は、歴史的な過程を追って、メンバーシップ型就労とジョブ型法制度との擦り合わせがどのように起こったかをダイナミックに論述していきます。簡単にいえば、メンバーシップ型の労働を支持する/前提とした判例の積み重ねによって、それが実装されているということのようです。これを「現実に合わせた法の解釈」と思うか「裁判所による法を曲げた現状追認」と思うかまでは著者は語っていません(行間には何かが沁み出していますが…) このあたり、法律に詳しい方なら、もっと面白く読めるのでしょう。
「新しい労働社会」にもあり、興味深かったのは、第二次大戦の挙国一致体制が日本の労働社会に今なお大きな影響を与えているという点です。戦時体制の下、労働社会が一瞬フラット化し、それが敗戦後の労働運動のモデルとなったというのはなかなか皮肉ではありませんか。
(* この本、教養課程の教科書なのだそうです。うちの業界にもこういう教科書があればなあ、と思ったのは内緒です *)
2017年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の労働法は世界の法律と違いはないが、雇用慣行には特色がある。多くの企業で行われている慣行を理解するのに役立つ。
外国人に説明するには、この本が役立つ。
外国人に説明するには、この本が役立つ。
2011年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私はまもなく50歳に手が届くという年代であるが、今頃になって長年の就職に対するもやもやが晴れたような気がする。そのもやもやを晴らしてくれたのが本書である。
まず著者が提示するのが、他の評者が書かれているように「日本の雇用は欧米型のジョブ型ではなく、メンバーシップ型である。」ということである。この部分だけでもやもやの9割は晴れた。
民法では『雇用契約』とは労働を提供する側とそれに対して対価を支払う側との契約である、と示している。これによると労働者と使用者は契約の当事者であるが、同じ側に立つものではない。しかし実際には会社の一員(正社員)となるというのが実態であると著者は説明する。
よく考えれば労働力の提供に対して対価を支払うためには、その労働力を特定して、それの対価がいくらか、ということ決めないと契約なんかできないはずであるが、わが国でそのような契約をして就職している人が何人くらいいるのであろうか。
実際には「その会社のメンバーでいる」ことに対して賃金を支払っているのであろう。
だから、「成果主義」もうまくいかないし(そもそも成果を要求される、なすべき『ジョブ』を決めていない)、自分の望まない配置転換も感受しなければならない。
本書では、このあたりを「なぜこうなったのか」という歴史を交えてわかりやすく書かれている。
私のもやもやというのは、法律と現実があっていないということであった、ということが本書を読んでわかった。もやもやがどんなことに対するものかさえわからなかったという恥ずべき状況であった。
著者は労働省で官僚として労働法制に関わってきており、いわゆる「労働法学者」とは異なるキャリアを持っている。それだけに、理論だけではなく現実に即した内容の著書を記すことができるのであろう。
若い人、それもこれから就活に臨もうという人にぜひ読んでもらいたい本である。
まず著者が提示するのが、他の評者が書かれているように「日本の雇用は欧米型のジョブ型ではなく、メンバーシップ型である。」ということである。この部分だけでもやもやの9割は晴れた。
民法では『雇用契約』とは労働を提供する側とそれに対して対価を支払う側との契約である、と示している。これによると労働者と使用者は契約の当事者であるが、同じ側に立つものではない。しかし実際には会社の一員(正社員)となるというのが実態であると著者は説明する。
よく考えれば労働力の提供に対して対価を支払うためには、その労働力を特定して、それの対価がいくらか、ということ決めないと契約なんかできないはずであるが、わが国でそのような契約をして就職している人が何人くらいいるのであろうか。
実際には「その会社のメンバーでいる」ことに対して賃金を支払っているのであろう。
だから、「成果主義」もうまくいかないし(そもそも成果を要求される、なすべき『ジョブ』を決めていない)、自分の望まない配置転換も感受しなければならない。
本書では、このあたりを「なぜこうなったのか」という歴史を交えてわかりやすく書かれている。
私のもやもやというのは、法律と現実があっていないということであった、ということが本書を読んでわかった。もやもやがどんなことに対するものかさえわからなかったという恥ずべき状況であった。
著者は労働省で官僚として労働法制に関わってきており、いわゆる「労働法学者」とは異なるキャリアを持っている。それだけに、理論だけではなく現実に即した内容の著書を記すことができるのであろう。
若い人、それもこれから就活に臨もうという人にぜひ読んでもらいたい本である。
2015年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろいろな意味で大変参考になりました。
労働の価値が分かりますね。
労働の価値が分かりますね。
2011年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
濱口氏は前著「新しい労働社会」を呼読んで以来の尊敬する研究者の一人です。
前著にもレビューを書かせていただきましたが、私は民間企業を定年退職後、労働局で非常勤職員として、労働基準行政に関わっている者です。
濱口氏の著書の素晴らしいところは、役人臭い建前で書かれていないことだと思っています。
少し古臭い表現かもしれませんが、私の学生時代、一世を風靡した「行動科学的アプローチ」ではないかと勝手に考えています。
学問や研究は何のためにするのでしょうか。私は一般の人間に「そうだ、なるほど!」と感じさせることだと思っています。
非常勤ながら行政で仕事をしている人間が、「入門」書を読んで感動したなどと言っていいのかと、忸怩たる思いはありますが、私はアマチュアの心をもったプロフェッショナルが大事だと思っています。
社会人になって間もないころ、”Professional Amateur"という概念を聞き、それ以来、ずっと心の奥に大事にしていました。
濱口氏の表現は、奥深い内容を素人にも分かる平易な言葉で語ってくれる本当のプロの本です。
前著にもレビューを書かせていただきましたが、私は民間企業を定年退職後、労働局で非常勤職員として、労働基準行政に関わっている者です。
濱口氏の著書の素晴らしいところは、役人臭い建前で書かれていないことだと思っています。
少し古臭い表現かもしれませんが、私の学生時代、一世を風靡した「行動科学的アプローチ」ではないかと勝手に考えています。
学問や研究は何のためにするのでしょうか。私は一般の人間に「そうだ、なるほど!」と感じさせることだと思っています。
非常勤ながら行政で仕事をしている人間が、「入門」書を読んで感動したなどと言っていいのかと、忸怩たる思いはありますが、私はアマチュアの心をもったプロフェッショナルが大事だと思っています。
社会人になって間もないころ、”Professional Amateur"という概念を聞き、それ以来、ずっと心の奥に大事にしていました。
濱口氏の表現は、奥深い内容を素人にも分かる平易な言葉で語ってくれる本当のプロの本です。